第6回
常に世界中の投資機会を見ながら決断する
華僑投資家(2)
個人投資家が投資で失敗する一番大きなポイントは、
「売り時を決められない」ことです。
マーケットが好くて価格が上がっているときは、
「まだまだ相場は上がるかもしれない。
今売ると損するのでもうしばらく様子を見ようと、
なかなか売ることが出来ません」し、
マーケットが下がり始めると、
「今売ると損を出すからしばらく様子を見ようとして、
売れません」。
そして、値段がどんどん下がっていくと、
「益々値段が下がる恐怖に勝てず、売ってしまう」のです。
これが一般的な投資家の心理状態なのです。
従って、売るタイミングを判断する、
売れる勇気を持つ事が実は一番難しいのかもしれません。
華僑たちは、常にアンテナを張り巡らして
世界中に投資対象を考慮に入れながら判断するので、
一つの投資にこだわる事はありません。
従って、実際私が付き合っていた
若手ながら400億円以上資産を持っていた台湾人のP氏も、
香港・アメリカ・日本の不動産に投資していた際、
マーケットが好くなって買い手が増えてきた段階で
決して高値を追うことなく、
ある程度利益が確保した上で売却の決断をしていました。
売却した資金は常に次のマーケットの「確かな投資」が待っていて
固執する必要がなかったのです。
投資したら常に次の投資対象を探す努力・研究をし、
いい投資対象がみつかって、
現在の投資に一定以上の利益が出ていたら、
高値を追わず勇気を持って売却し、
次の投資に移ることが大切です。
我々日本人は常に日本という同じマーケットに投資するために、
景気の循環で常に投資が失敗する
潜在的なリスクを抱えているといえます。
投資対象を日本だけでなく、
世界中にアンテナを張ることが大切なのです。
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