上海、深セン市場のオープン当初から
ずっと中国株にかかわってきた人の物の見方です

第73回
「山あり谷あり」

前回で、狼少年にならなかったことを
自慢したその日に、
香港市場が大暴落に見舞われました。
 香港H指数 4984.90 -153.18 (-2.98%)
ハンセン指数 13850.78 -210.37 (-1.49%)

【董氏辞任説ショック】

董建華(香港特区)行政長官の
辞任報道が流れ、
株式市場は機関投資家および
個人投資家の売りや
見送り気分が高まり、
大幅下落となりました。
董氏は「健康上の理由」で
辞意を申し出たと報じられている一方で、
「3日から開催される中国の
 人民政治協商会議
 10期全国委員会第3会議で、
 董氏が副主席に就任する予定」
などの矛盾した報道も流れました。

真相は明らかにはされておらず、
董氏の辞任報道が、
株式市場に不透明感のダメージを
与えたことだけが事実でした。

※董氏の任期は
  まだ2年以上残されていますが、
  仮に董氏が辞任して、
  ポスト董氏と予想されている
  曾陰権(ドナルド・ツァン)氏(現政務長官)が
  就いたとしても、
  香港の政情不安にはつながらないと思います。

【シノペック ショック】

もう1つは
「中国石油化工(シノペック)0386」の戦略株主だった、
「エクソン・モービル」が
同社の持株約31.7億株を
市場で売却したことです。
H株市場の出来高42.7億株のうち
シノペックは31.7億株の出来高で
74%を占めました。
「中国石油(ペトロチャイナ)0857」が
上場来高値を更新し、
シノペックの株価も
順調に推移していたところでしたが、
「エクソン・モービル」の株式売却報道で、
株価は大きく下落しました。

※シノペックの上場時は、
  英BP(ブリティッシュ・ペトロリアム)、
  ロイヤル・ダッチ・シェル、
  そして、エクソン・モービルが
  戦略株主として名を連ねていましたが、
  エクソン・モービルだけが
  現在まで同社株を保有していました。
  今回の売却で外資の戦略株主は
  いなくなる訳ですから、
  シノペックにとっては
  決して悪いことではありません。
  そしてなによりも31億株以上の売り物を
  市場内で消化した訳ですから、
  逆に同社株人気(力)を
  見せつけたことになるのではないでしょうか。

香港市場、昨日はプラスに転じています。
山あり谷ありの展開になっています。
中国株は今後も「山あり谷あり」が続くと思います。
しかし、その時々に投資チャンスが
あることを心得ておきたいものです。
昨日、原油先物価格が
53ドル台をつけていました。
シノペックに関しては
買いのチャンスだと思います。

※シノペックの決算発表の予定は
  まだ決まっておりませんが、
  ペトロチャイナの決算発表は
  今月15日の予定です。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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