第68回
「思わぬお年玉」 - 3日で株価が2.2倍に -
旧正月明けの(香港)市場で、
僅か3日で株価が2倍になった銘柄があります。
香港GEM市場のロジャム(8075)です。
GEM市場(成長企業市場)とは、
日本のマザーズやヘラクレス市場にあたります。
新興市場ですのでメインボードに比べ、
上場基準が緩やかな反面、
流動性が乏しく、リスクも伴います。
香港証券取引所はGEM銘柄
買付の際には投資家に対して、
確認書の受け入れを義務付けています。
私は一番の問題点である、流動性の低さゆえ
GEM銘柄はこれまで、ご紹介していません。
しかし、日本人が設立した会社でもあり、
今回株価が急進した理由も
今後の投資の参考になると思い
ご紹介させていただきます。
【ロジャム・エンターテイメント (GEM 8075)】
2001年5月、
ロジャム・エンターテイメントは
GEM市場に上場しました。
同社は、音楽プロデューサー小室哲也氏が
アジア市場をターゲットに
総合音楽プロダクション企業として
設立したものです。
現在、小室氏は株式を譲渡していますが、
日本に上場している吉本興業、フェイスが
大株主となっています。
前期までは収益は伸び悩み、
株価も低迷していましたが、
先日発表された2004年4―12月期の決算は、
売上高が前年同期比3.7倍
純利益が9.3倍になりました。
配当は無し、予想PERは3.36倍です。
この要因は主力であるCD、DVDなどの
レコード販売事業で、
2002年10月に買収した企業が
収益に貢献したことと、
ミュージック製作とレコード発行部門を一体化し、
コスト削減したことです。
これから、様々な企業の業績発表が控えています。
「ロジャム」のように、
大幅増益を発表してくる企業もあるでしょう。
しかし、発表した後では遅すぎます。
未来を知ることができれば一番いいのですが、
人間にはできません。
しかし、ある程度予想することは可能です。
私が持っている情報、
みなさんが持っている情報、
他にも様々な情報があります。
これらを地道に検証していくことが、
お年玉を手に入れる
近道ではないでしょうか。 |