第64回
歴史と伝統
【中国のお正月】
中国でも旧正月の期間中は
食事が重要な役割を果たします。
用意される料理は
幸運の象徴とみなされる料理が多くあります。
日本では大晦日に
年越しそばを食べる習慣がありますが、
春節の朝にソーメンを食べるところがあります。
これは今年一年、
長く幸せに過せるようにという願いからです。
他にも、魚は中国語の「余」と同音なので、
「余るほどたくさんある」
という意味になります。
ニラ(韮菜)は「永続」
カブ(菜頭)は「吉兆」を意味します。
また、中国北部では
餃子を食べる習慣があります。
これは餃子の形が
金塊のような形をしていて、
これを食べると財産や幸運を
包むと言われているからです。
食事以外にも重要な行事や習慣は
たくさんあります。
例えば、春節の最初の行事は
先祖に礼拝し、神々に祈り、
年長者に敬意を表することです。
他にも人里離れた村や都会まで
様々な催しが行われますが
もっとも壮観な行事は、
龍の舞、獅子舞などです。
龍と獅子の恐ろしい頭部は
悪を追い払うと信じられています。
日本では春節の前日
遊園地を貸切り、春節を祝いました。
全世界の中国人がお祝いし、
喜びにわきかえるお祭りなのです。
皆さんも春節に中国や中華街などに
足を運んではいかがでしょうか。
中国はさらなる発展のために
様々な改革を行っています。
時には矛盾や失敗、古いものと
新しいものの反発もありましたが
それらをバネにして発展してきました。
歴史と伝統、そして、改革。
これらを内包したまま発展をしていくことは
非常に難しいことです。
しかし、成し遂げることができれば
大いなる富をもたらすことになります。 |