第19回
楽観論
先週22日(金)、中国主要経済指標
GDP(国内総生産:速報値)や
CPI(消費者物価指数)などが発表されました。
中国国家統計局は7−9月のGDPが
前年同期比で実質9.1%増と発表しました。
私は第1Q (四半期:1−3月)が9.8%、
第2Q (4−6月)が9.6%と比較すると、
9.1%は今回の引締め策の効果が
出ていると判断しています。
もちろん昨年はSARSの落ち込みや
その反動などもありましたので、
分析は複雑です。
第4Q (10−12月)に再び過熱感が生じない限り
予想通りの9.3%前後で
落ち着くのではないでしょうか。
1−9月期のGDP (国内総生産)は
9兆3114億元(約120兆円)でした。
前年同期比9.5%増となっています。
加熱懸念があった固定資産投資は
1−9月期で27%台となっています。
都市部の伸びは29.9%で半年ベースで
比較すると1.1ポイント低下しています。
尚、9月のCP I(消費者物価指数)上昇率は
5.2%で、7月・8月の5.3%からは
0.1ポイント低下しています。
1−9月では4.1%となります。
国家発展改革委員会の関係者は
「現在の消費者物価水準は、安定しつつ
低下する傾向にある。
第4Qの物価上昇率は引き続き
小さくなっていくだろう」
とコメントしています。
私も同感です。
ザッと発表された
GDPやCPIの数値をお伝えしましたが、
分析や解説に関しては
様々な見方に分かれると思います。
【軟着陸(ソフトランディング)】
私は中国経済や株式市場を少なくとも
10年以上見てきました。
この間、中国は様々な壁に直面してきましたが、
時々の指導体制の下で、公約(目標)で掲げたことは
例外なく、必ず達成してきました。
今回の発表は世界中が注目してきました。
中国経済の成り行きにこれほど関心が
寄せられたのは歴史上でも
初めてではないでしょうか。
今や中国が世界経済を大きく左右する
重要な立場にあることの
裏付けだと思っています。
私は難しいことは考えず、
細部にとらわれず、楽観論。
何故か。それは、
「中国は面子(メンツ)を重んじる国ですから。」
没問題(メイウェンティ)とよく言いますよ。
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