上海、深セン市場のオープン当初から
ずっと中国株にかかわってきた人の物の見方です

第7回
救済策

【市場活性化策が動き出す】

第3回で温家宝首相の8項目にわたる
「当面の経済政策の実施計画」をご紹介しました。
国務院常務会議での発言(発表)ですから、
今後は各セクションでいかに実行し、
成功させていくかという具体案が
打ち出されてくると思われます。
特に株式市場については、
できるだけ早期に相場の上昇を
刺激するような政策(活性化策)が
待ち望まれます。

【自らチームリーダー】

国務院は「証券指導強調チーム」を設立し、
近々にも温家宝総理が自らチームリーダーに就く
という情報が流れています。
また同チームには金融部門を担当する
黄菊副総理(元上海市長)が
副リーダーに就くとも言われています。
いよいよ中央政府が本腰を入れて
資本と証券市場のテコ入れに乗り出してきた
といっても過言ではないと思います。

【中国版トラッカーファンド】

かつてアジア通貨危機の際、
香港政府は株式市場下落を防ぎ
市場安定化を図るために
トラッカーファンドを設立しました。

トラッカーファンドとは
当局が公的資金を投入して
株式市場から株を買い上げ、
株式市場の安定化を目的としたものです。
香港のトラッカーファンドは大成功しました。
(このトラッカーファンドは個人へも販売されました。)
中国は今、こうしたトラッカーファンドのような
ファンド設立を考えている模様です。
ファンドの規模は数百億元とも言われていますが
詳細は明らかではありません。

また社会保障基金(年金)や保険資金の
株式投資化策も考えられています。
(保険資金からの株式投資額は約500億元と推定されます。)
先般ご紹介しました
「類別表決制」などの株主の利益や保護、
株式民主化策も、一連の政策といえます。

現在、中国証券監督管理委員会・
財政部・中央銀行(人民銀行)・
中国銀行業務監督管理委員会・労働保障部・
社会保険基金理事会など6部門が共同で
専門チームを組織しています。

これまで低迷していた株式市場の活性化や
株式上昇の期待感は益々高まっています。

これから株式市場に関する具体的な政策が出てくるたびに
市場は明るい方向へと進むでしょう。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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