上海、深セン市場のオープン当初から
ずっと中国株にかかわってきた人の物の見方です

第5回
「上場したものの・・・」

「中海コンテナ」香港H株(2866)
(期待ハズレ。そして見直し買い)

6月16日、中国海運大手のコンテナ輸送(海運)会社が
香港市場(H株)に新規上場しました。
CSCL(チャイナ・シッピング・コンテナ・ラインズ)
「中海コンテナ」と呼んでいます。
上場に当たって同社の
国際機関投資家向けの割り当て部分については
4倍を越える倍率でした。
また、ブックビルディングによる申込倍率も
10倍以上となっていました。
いわゆる鳴り物入りでの期待された大型上場だった訳です。

【上場タイミングと幹事争いが原因】

ところが中国政府による景気過熱抑制策および
金融引締めにより、株式市場は下落し、
株価は大幅に変動している時期でした。

今年最大のIPOとはやされ、
調達資金も20億ドルを予定していました。
しかし、株価調整局面においての大型上場は、
需給バランスの悪化を招く要因にもなります。
いわゆる上場タイミングが悪かったと言えます。
また、同社の引受幹事証券は、
モルガンスタンレー、BNPパリバ
そして、日本国内では野村・大和・東洋証券を通じて
ブックビルディングでの申込が可能でした。
同社の上場に関して熾烈な国際機関投資家における
幹事証券争いがあったのではないでしょうか。

上場当日に幹事証券ではない某外資系証券から、
同社の株価は「2HKD台でもおかしくない」
といった内容のアナリスト・レポートが
香港市場で話題となりました。
その影響があったのかどうかは別として、
上場日の同社の株価は、
公募値(3.175HKD)を大きく下回って引けました。
その後は鳴かず飛ばずの株価推移、
仕切り直しでのスタートです。

次回も、「中海コンテナ」のその後について
紹介させていただきます。

当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。

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