「骨董ハンター南方見聞録」の島津法樹さんの
道楽と趣味をかねた骨董蒐集の手のうち

第135回
<とぴっく10>
びっくり世界文化遺産の経済効果 III―売上2,769億
姫路城、金閣寺、タージ・マハール、東京ディズニーランド

ディズニーランド

  敷地面積 年間入場者数 年間売上高
ディズニーランド

約30万坪

2500万人 2,769億円

さて東京晴海にディズニーランドが、1983年オープンした。
アジアで初めてということや、
人口密集地の東京近くという背景もあって、
近年の入場者数は年間2500万人を越えている。
物凄い集客力だ。
タージ・マハールの白大理石も
姫路城の銘木や巨石、巨木も使っていないない。
鉄とコンクリートとプラスチックで出来ているのだ。
そのアトラクションを見に
アジア各地から飛行機に乗って沢山の人がやってくる。

その規模を調べて、
いかにアイデアと言うものが大きな力になるか
びっくりしてしまった。
なんと平成16年3月決算では
売上が2769億円になるという。
一日の売上が7億6千万円もあるのだ。
ディズニーランドの敷地面積は30万坪ほどだから、
ざっと姫路の42%だ。
売上にいたっては
世界文化遺産の姫路城の年間売上は
ディズニーランドの0.55日分。
皆さん姫路城の年間売り上げが
東京ディズニーランドの0.55日分なのですよ。

僕は骨董という世界を通じて様々なものを見る癖が付いている。
どんなに優れた骨董でも
一生懸命磨き上げないと誰も見向きもしなくなる。
今日の我国の財政は非常に厳しい。
どんどん縮小していくことは間違いないだろう。
世界文化遺産+国宝のお城だって
そのうち維持管理費さえ、
ままならなくなる日が来るかもしれない。
もっと深く考えれば地方の文化遺産や
美術館、博物館などが機能不全に陥ることは間違いないようだ。
それなのに関係者はその文化遺産で
町おこしや村おこしをしようとしている。

僕の子供のころ姫路城はあちこち白壁が落ちていた。
今の姫路城は金で磨きを掛けているようで
真っ白な白壁がピカピカに光っている。
ようはそのうち、
この巨大な建造物がわれわれの重荷になるに違いない。
売るに売れない豪華な家にサラリーマンが住んで
維持費に四苦八苦する姿が浮かんでくる。
たまたま4箇所の比較をしたが
こんな見方で国の骨董品(文化財)を見るのも楽しいだろう。
ここから何か良いビジネスチャンスはないだろうかと考えている。


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