「骨董ハンター南方見聞録」の島津法樹さんの
道楽と趣味をかねた骨董蒐集の手のうち

第58回
商品学(タイ編)
4. コインー金貨銀貨がザクザクと(T)

タイはインドシナ半島の中央部に位置し、
東西交易の重要な役割を担った。
この地に産する香料や染料、鉱物資源が
古くからアラビヤからローマ、
中国や日本まで地球規模で交易されたのである。

タイの語源はサイアムといわれ
タイはインドシナ半島のほぼ中央を占めており、
東側をメ・コン、中央部をメ・ナムが流れている。
北からは中国との交流が古くから活発であり、
南からは前記したアユタヤを中心として
海の道とつながっていた。

このような交易の活発なところには
古い銀貨や金貨が出土したり伝世している。
僕が経験したいくつかの面白いエピソードを紹介しよう。

タイ北部、チェンマイから140キロほど北東に
チェンセンという町がある。
この辺りはゴールデン・トライアングルといった方が
通じ易いだろう。
ここで数日過ごした時のことだ。
町の堀屋と話をしている時、ぬっと男が入ってきた。
「ダンナ、買って欲しいものがあるんですが…」
といったらしい。
ビルマ語はわらかないが、
そこの堀屋が僕のほうを見て
「彼はビルマの運び屋だ」
といった。

運び屋にしては華奢な手で
背負ってきたリュックの中から
新聞紙に包んだ5つほどの塊を、
テーブルのうえにドンと置いた。
堀屋が
「なんだ?」と言う顔つきで運び屋を見た。
「コインです。」といって僕のほうを見、
お前も開けろと言うようにあごをしゃくった。
彼は自分でも手前の紙包みを解き始めた。
僕も紙包みを手に取った。
結構重くてザクッとした感じがする。
運び屋は小さな紙包みを丁寧に広げて
中から直径2.5cmくらいの、
ところどころ土がこびり付いた金貨を取り出した。
                       (つづく)

 

砂金取の少女

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