「骨董ハンター南方見聞録」の島津法樹さんの
道楽と趣味をかねた骨董蒐集の手のうち

第18回
実務編(8)
韓国美術界の変化の兆し

嘗て犬猫病院で柴犬に良く似たやつを見た。
あまり可愛いので手を出すと
「うーっ」と歯をむき出しうなった後、
診察台に首を落とした。
よほど重症なのに根性があるヤツだった。
獣医に聞くと韓国の在来種珍島犬で気が荒く、
飼い主でも苦労すると言う。
病気でへとへとになっていても
ファイトファイトで来る姿は健気なところがある。

我が家の柴犬は可愛がりすぎたのか
近頃ウーッとかワンワンという声を聞いたことがない。
妙に現代的でおとなしくなっている。
犬の比較で人を語るのは問題があるかもしれないが、
とにかく韓国人の商売人は珍島犬と同様パワーがある。
それに言い出したら最後まで聞かない。

「シャチョーさん、この鉢完全ね、修理ないよ。」
と言うからルーペで細かくチェックしていると
あれこれうるさく耳元で吠え立てる。
「ここんとこ直しがあるじゃないか。ひびも入っているし・・・」
と言うと、鉢をひったくって噛みついた。
カリカリと鉢に噛みついて、
直し部分の塗装とガラス釉の硬さを図っているのだ。
「こんなの問題ないです。」とはぐらかしてしまう。
「あんた、完全と言っているけどひびが2本もはいっているよ」
「ひびないねえ。山傷」
明らかに傷や皹があっても絶対に認めない。
認めて話し合い、値段を決めればよいと思うが、
譲ることは負けることだと思っているようだ。

それでも10年前と比べれば
韓国ディーラー達はずいぶんと変わってきて、
紳士的になっている。
その彼らは今、嘗てのように韓国美術だけではなく、
中国やヨーロッパの品物に興味を示しつつある。
残念ながら日本美術に対する興味はまだまだ低いようだ。
中国やヨーロッパの作品をソウル辺りに持ち込み、攻めていくと
韓国マーケットに大きくアプローチできるかもしれない。


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