パリだけがフランスではありません

第49回
男性も気軽に花を買いましょう

ここ2年ほど日本に行っていないので、
もしかしたら変わっているかもしれません。
私の印象では、日本人男性が
日常的に花を買うことはあまりない気がしているのですが、
どうでしょう。

フランス(とは限らず、ヨーロッパ諸国といって良いと思います)
では、特別な日に限らず、
男性がマルシェや食料品屋epicier
(日本で言ったらコンビニのような存在かもしれません)で、
日常的に花を買う姿を良く見かけます。

マルシェに並ぶ色とりどりの季節の花は、誰の目をも引きます。
好きな花束を選ぶと、
お店の人が普通の紙にくるくるとくるんでくれます。
食料品屋の場合は、店先に多くは小振りのバラや、
季節によってチューリップなどが、
すでに透明のセロハンに包まれ花束になって売られています。
お値段のほうは、普通マルシェで4から8ユーロ。
食料品屋の一束は4から6ユーロ程度。
日本円にして600から1000円ちょっとでしょうか。

花屋さんで買うのは何かの記念日とかお祝い、
または人の家を尋ねる時など、
改まったプレゼントの場合が多いのです。
お値段は上記のものより張りますが、
包装やリボンなどいろいろ工夫が加わります。

よく主人は仕事帰りに食料品屋に寄ってワインを買ってきます。
商売の調子が良い(照明器具が売れたとか、稀ですけどね)と、
そのついでに花を買ってきてくれることもあります。
帰った時、「はい、これ」と言って渡されると、
ついでと知りつつもうれしいものです。

そんなある日、せっかく買ってきてくれたバラの花ですが、
少々しおれていました。
確か火曜日…ということは先週のだから古いのかも、と思いました。
「他にもあったけど、この色が気に入ったから。
店の人がしおれているから他のにしたらと言ったけど、
いいよ、奥さんもくたびれているからって答えたら、
店中大いに受けてさ」
と、彼はなんとも上機嫌。
エー、くたびれてるって誰のこと?


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2005年5月9日(月)

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