パリだけがフランスではありません

第45回
休みが多いフランスの学校

今、久はパック(復活祭の事)の休み中で、
学校は来週から始まります。
ところが来週は水、木と休みで、
学校へ行くのはたった3日と半日だけ。

これを年間で見ると、
9月に新学期が始まりますが10月には2週間弱の秋休みがあり、
12月末から2週間のノエル(クリスマス)休暇。
2月に2週間の冬休み。
先の4月のパックから7、8月と丸2ヶ月の夏休みへと続きます。
さらに通常学校は毎週土曜日が半日(月に1度は休み)で
水曜日が休み。祝日もある。
ゆとり教育の行方を心配する声が大きい日本ですが、
ここの休みの多さを知ったらどうでしょう。
さぞ驚かれる事でしょうね。

しかし、それで子供達は楽かといったら、実はそうでもありません。
小学校は9時から4時半まで。
昼を挟んで午前1回、午後2回の休み時間はありますが、
後はびっちり。
国語と数学の授業を中心に英語もあります。
高学年はそれに歴史、生物、地理などの授業が加わります。
中学に上がると、みな小学生の時ほど外に出て遊んではいません。
小学校時代もそうですが、けっこう宿題があるからです。
宿題は予習のようなもので、
これをきちんとしないと授業について行けなくなります。

久は一時宿題をおろそかにしていて、
私たちが先生に呼び出され、それが良くわかりました。
私は毎日見ていたので多少状況が見えていましたが、
オリヴィエは宿題の重要さを認識していませんでした。

息子は、私が遊びに行く前にしなさいといっても
「帰ったらするよ」と答えて外に飛び出して行く。
彼が遊びから戻る頃、オリヴィエも家に帰ってきます。
私たちはその日のことを話していて
久に注意を払わないのをいいことに、
いい加減に宿題をすませていたのです。

結局呼び出された後、
息子に宿題をしなければ遊びに行ってはいけないと父親が厳命し、
事態は改善しました。

というわけで宿題は毎日あります。
最近パリ近郊の中学生や高校生は
家庭教師について勉強を補うこともあると聞きます。
でも、それでも日本の子供たちと比べ、
時間的には格段の「ゆとり」があるかもしれません。
そう、2週間の休暇は宿題が少し
(学校が始まる前日にチョコッとする程度)ありますが、
夏休みに宿題や課題が出ることはないからです。


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2005年4月29日(金)

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