パリだけがフランスではありません

第33回
花の寿命は本人次第

こちらの週刊誌ル・フィガロ・マガジン
(右よりのコンサーバティブな雑誌ですが、
義理の両親のところで読み終わったのを回してもらっています)に、
主だった国の平均寿命が掲載されていました。
それによると日本は81歳で世界最高。
次がスイス、イタリア、スウェーデンの80歳、
カナダ79・5歳、フランス79歳、ドイツ78歳などと続きます。
低いのは厳しい環境のアフリカで30代後半から40代前半でした。

なかでも目を引いたのが「1740年のフランスの平均寿命25歳」と、
現代の数字との違いです。
日本だって、
たとえば戦国時代に50歳といえば長寿だったわけですよね。
ということは10代で元服して大人になり、
結婚して子供も早く作らなければ間に合わなかったでしょう。
女性が30代で「枯れ」ても仕方がなかった?
でも今や女性の平均寿命は
どこの国でも男性よりさらに数年長いのが常識です。

実はご近所のマダム・シャーロは若い時に事故で御主人をなくし、
一人で子供を育てて苦労した人だと聞きました。
お年は60代後半だと思います
(フランスではどんな場合も
直接女性の年齢を問うのは失礼なのです)。
私たちが越した時には、
ボーイフレンドと一緒に暮らしていました。
週末は二人共おしゃれをして
ブリッジ(トランプのゲーム)のクラブや
町が主催するダンスパーティに出かけて行きます。
といってもごく普通のマダムとムッシューです。

そんな彼女たちを見ていると、
花の寿命は本人次第で
いくらでも長くなるのかもしれないと思うのです。
年齢にこだわって「花の命は短し」と決めつけている人がいたら、
自分で自分の可能性を狭めているだけかもしれません。
今50歳として、何事もなく健康に寿命をまっとうできるなら
少なくとも20〜30年くらい先があるわけです。
フランスの女性たちを見ていると、
年齢なんて関係ないなと思います。
まだまだ自分なりの「花」(恋愛とは限りません)を咲かせる余裕は
十分にあるはずです。


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2005年4月1日(金)

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