Qさんの本を読むのが何よりスキ
という戸田敦也さんがQライブラリーのガイド役をつとめます

第77回
世間の裏をかく方法がないかと考えました

邱さんが株に関心を持った頃は
投資信託が始まったばかりでした。
この頃、邱さんは株価は証券会社の人が
動かしているのだと考えていました。
そこで証券会社の人たちが買いたがっているのかを
先回りして探し出せば報いられると考えました。

「いちばん初めは、世間の裏をかく方法はないか、
ということからはじまったんです。
当時は投資信託が始まったばかりで、
四大証券会社がそれぞれ集めたお金で、
いろんな株を買うんです。
四社が共通して買っている銘柄と
『単独組み入れ銘柄』というのがあって、
共通の銘柄は、どこか一つの証券会社が買って高くすると
ほかの証券会社が得しちゃう。
ところが単独銘柄を高くすると、
自分の会社の投資信託の値段だけが高くなるんです。
だから、どの証券会社も単独銘柄に
力を入れるだろうと思ったんです」(『株の原則』)

「そのなから比較的株価が安くて、
これだったら、まだ押し上げる方法が
あるんじゃないかと思った会社を買ってみたのです」(同上)

そうして邱さんが最初に手に入れた銘柄は
日清製粉、台糖、野田醤油、日本陶器、日本硝子
といった銘柄でした。
しかし、邱さんは間もなく、
証券会社の尻馬に乗る作戦を捨てました。
「投資家たちの目には株価は
株屋の都合で動かされているように映る。
私自身そうゆう考え方で相場表をにらんできた。
しかし2ヶ月をいでずして私はこの考え方を変えた。
株屋といえども材料なしにしかけることはできないのである。
一見、かれらによって株価が操作されているように見えるが、
實は株屋も、お客と同じように材料を買っているにすぎない。」
(「私の株式投資必勝法」)


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2002年11月12日(火)

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