Vol.3 コーヒーの起源に遭遇!?
コーヒーチェリーを収穫中の農民のところに、買付けの交渉に行ってきました。
農場を訪ねると、必ずといっていいほど彼らの番犬が僕たちを威嚇します。 僕は、犬が大好きなのであまり気にしないのですが、 今回は、犬の中に一匹ヤギが交ざっていました。
何とそのヤギは、 僕たちが話し合っているのを尻目に、 モソモソとコーヒーチェリーを 食べているじゃないですか!
もったいないなあと思いつつ、 モーレツに感動してしまいました!
どうしてかというと、13世紀に現在のエチオピア地域で、 ヤギ飼いの少年カルディ君の放し飼いにしていたヤギが コーヒーの赤い実を食べて、夜になっても元気に跳ね回っていたそうです。 この時この赤い実の不思議な効力に気づいたのが、 “コーヒー”を飲み始めるきっかけになり、 それから数百年を経て、 世界中にコーヒー文化が広がっていったという説があるからです。
今、その時、雲南の山奥で、僕はまさにヤギ飼いの少年カルディ君!?
このヤギはきっと 他のヤギや犬よりも元気で長生きして おまけに子沢山、 そして、それを見た農民たちは、 まもなくコーヒーの素晴らしさに気づいて、 ここから中国の 新しいコーヒー文化が始まるに違いない! と、ひとりで想像をふくらませてしまいました。