品種を分けたチェリーのみ、紅く成熟したチェリーのみ、当日収穫したチェリーのみ等々、大抵の農民は「バカなこと言うな」と全く取り合ってくれません。これらの条件は、彼らの習慣をすべてくつがえすことになります。
日本流に誠意を持って話せば、というのはほとんど通用しません。それでも僕たちは何度も何度も話をしに行きます。彼らはただかたくなに、今までの方法に固執しているだけです。
その内、「どっちが得か?」と話を聞いてくる人が現れてきます。そうなればしめたもので、そこから、やっと交渉が始まります。
いやはや、長い道のりです。
しかし最近、僕たちの話を聞いてくれる農民が少しずつですが、増えてきています。
今後、彼らの習慣もきっと変わっていくことでしょう。
|