乾季はコーヒーチェリーの収穫時期です。
標高の高い地域独特の真っ青な晴天が続きます。
とてもさわやかなこの季節、あちこちの村で、
にぎやかな笑い声が聞こえてきます。
結婚式のシーズンでもあるのです。
先日、私たちも、スタッフの姪の結婚式に招待されました。
新郎は25歳、新婦は22歳、初々しいカップルです。
村中の人たちがお祝いに駆けつけ、
新婦の家は溢れんばかりの人が集います。
宴会の食事は村人の協力のもと、
炊き出しから配膳まで手慣れた手つきでスムーズに行われています。
客人にもてなされる料理は普段食べることのない御馳走ばかり。
40cm程の川魚丸ごと煮付けた料理や
地鶏をじっくり煮込んだスープなど、
とても食べ切れないほどテーブルに並ぶのです。
中国では習わしで
料理は客人が食べきれずに残すことが礼儀とされています。
中でも結婚式に付き物なのが「たまご」と
卵の形に似ている果物の「なつめ」で、
どちらも子宝の意味を持っています。
新郎が米酒をもって挨拶をしてまわります。
新婦は艶やかな刺繍の花嫁衣装に身を包み
息をのむような美しさです。
そして客人の注目を集めるのが、
家の真ん中に小高く積まれた嫁入り道具です。
布団が2セット、鍋、炊飯器、
洗濯機など家事に必要なもの、電化製品の数々。
村の家庭では、かまどに薪をくべて飯炊きをする家庭が主流。
大きな洗面器でじゃぶじゃぶ洗濯をする女性もよく見かけます。
嫁に行っても元気に日々を過ごして欲しいという親心から
財産の大きな部分を嫁入り装具の購入に充てる家庭が多いのです。
コーヒーの産地を感じる嫁入り道具もあります。
収穫したコーヒーチェリーの皮をむく作業に使う脱皮機です。
さすがコーヒーの産地、
新郎に一生懸命稼いでもらわなくてはいけません。
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