コーヒーには栽培に適した標高の上限、限界標高があります。
加工場のある怒江渓谷のティピカの限界標高は、1450メートル。
品種改良された生産性が高く耐病性の強いカチモールは
1550メートルです。
標高1300メートル以上で栽培されたコーヒーが
雲南の高地コーヒーで、
標高が高い程よい品質の物が収穫できます。
標高の高いところは一日の気温差が大きい為、
果実はゆっくり成熟し酸味や甘み・風味が豊かに蓄えられます。
土壌は標高が上がる程、低地のやせた赤土ではなく
有機物がたくさん入った黒土の豊かな土壌になっています。
栄養を吸収して、幹は太く育ち、葉が茂り、
大粒の良質な果実が実ります。
雲南コーヒーは小粒コーヒーとして売り出すことが多く、
インスタントコーヒーの原料として使われがちです。
しかし限界標高に近い傾斜のきつい限られた産地では、
希少価値の高い良質の豆が収穫できることが
調査でわかってきました。
ジャマイカのブルーマウンテン♯1にも引けを取らない
スクリーンサイズ19以上の大粒のグリーン豆です。
今までは、高地の大粒コーヒーも低地の小粒コーヒーも
すべて混ぜて雲南コーヒーとして販売しているので
選別されることはありませんでした。
コーヒーは国ごとにブランド化され
大きな枠の中で販売されることが多いのですが、
本当においしいコーヒーを求める世界の専門家は
標高・土質・生産者にまでこだわり、加工し販売しています。
中国ではまだまだこの分野は未確立なため玉石混交の状態、
私たちが仕事をできるところが多くあります。
より美味で希少価値の高いティピカコーヒーを栽培する為には
「きらきら兄さん」のいるような
標高の高い山奥に可能性があると考えているところです。
|