6月16日(旧暦5月5日)は中国の端午の節句。
2008年から政府の方針で3連休となり、
6月14日〜16日が祝日でした。
都市部では端午の節句をお祝いする風習は薄れつつあります。
若い世代は、W杯の観戦に夢中。
都会の人たちは、近郊の観光地や農村にドライブに行き、
道端で農家が作った粽子(ちまき)を購入している姿を
よく見かけます。
タイ族の村の各家庭では、
毎年魔よけになるヨモギや菖蒲を戸口に飾り、
親戚が大勢集まってちまきをつくり、
今年1年の無病息災を祈願しました。
日本の端午の節句に登場する柏餅やちまき、鯉のぼり。
このうち、ちまきは中国から渡来した物で
日本のちまきとルーツが同じだそうです。
中国の端午の節句の由来は、紀元前3世紀までさかのぼります。
楚の国王に仕えていた屈原は陰謀の為、
国を追われ5月5日に川に身を投げます。
人々に慕われていた屈原の亡骸を川魚が食べないようにする為、
小船で太鼓を鳴らしながら、
ちまきをたくさん投げたのが始まりです。
その後も屈原の供養の為、毎年5月5日にちまきを作ったり、
ドラゴンレースを行い国の安泰を祈願する習慣ができました。
その後無病息災の風習に変化していったそうです。
中国のちまきの材料はもち米、小豆、豚肉、いくつもの香辛料を、
笹・葦の葉で三角や細長い円筒状に包んで蒸して作ります。
タイ族のちまきは、笹のかわりにもち米をバナナの葉で包み
香辛料をよく効かせています。
所も時代も変われど無病息災、家内安全を願う気持ちは同じ。
節句のちまきを頬張りながら、
懐かしいような不思議な感覚が口いっぱいに広がりました。
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