1.苗床での発芽作業
地元では毎年2月か3月に播種し、発芽には2ヶ月かかります。
畑の固い粘土状の土には問題がありました。
種を蒔いて重い土を被せるので、
双葉が出てから葉が重なりあったり、
根が絡みあい生育が悪くなるのです。
そこで土に砂とコーヒーのパーチメントを混ぜよく耕し
低めのうねを造ることにしました。
次にコーヒーの種を半日水につけ、
3センチ間隔ですじ撒きにします。
さらに土と砂を混ぜた
きめ細かな土を一定の厚さかけたうえで、
仕上げに手で圧力をかけて土と種を密着させるのです。
保湿効果を継続させるために、パーチメントをひきつめ、
たっぷり水を与えることも重要です。
まるで女性のスキンケアのように、
面倒なことも手を抜かずに丁寧に手入れをして育てています。
播種する時期も工夫しました。
通常、雲南の産地では
1月から2月に播種する事が常識となってます。
しかし研究が進んでいる中南米のコーヒー栽培では、
発芽期間は20日から長くても1ヵ月半で
雲南より格段に短い期間でパワフルに成長します。
そこで私達は1年かけて毎月播種試験を行いました。
その結果、4月〜9月の温暖な雨期に播種した場合、
1ヶ月足らずで発芽することが解りました。
雨期の中でも、雨期後半の8・9月の播種は
発芽して間もなく乾期に入るため苗の生育が良くありません。
雨期前半の4・5月が
播種の最適期という結論にたどり着いたのです。
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