さて、前回コラムで所属のイタリアンから
よく、Qsカフェをお手伝いしているというお話をしました。
今回掲載するコラム内容は私の失敗と成功のお話をします。
1. 初めての予約受付業務でのクレーム(失敗)
2. 意味なくふりまくスマイル(成功)
3. 日本と同じ味を追求しているお客さん(今後)
の3つをお話します。
♯1.初めての予約受付業務(失敗編)
05年の11月に北京に来てようやく半月を過ぎようかという時、
当時私の上司だったMさんから、
「塩山君!今回のクリスマスケーキの予約電話、君の番号載せておいたから」
「あ、はい。いいですよ」
よく考えてみれば、まだ業務内容もなにもわかっていない、
いわば新入社員の私に舞い込んだビックチャンスが悲劇の始まりでした。
当時、広告会社の雑誌にクリスマスケーキ予約受付中!
とでかでかと広告を載せていました。
掲載されてから、1週間、2週間待っても数件ほどの電話量でした。
ところが、2週間を過ぎた辺りから一変
「クリスマスデコレーションケーキのMサイズ1つ、プレートはMerry Christmasで!
何日の何時にここまで届けて下さい」
こんな電話が大量に押し寄せてきます。
「よしよし、きてるぞきてるぞー」と思いながら、そんな電話を1本ずつ受け
やっと向かえたクリスマスイブ。
連日の会話で携帯料金も気になりつつ、安堵していた私の携帯に着信音♪
直感で、当日になってケーキが欲しい! そんな電話だろうと思って受けました。
「はい、ありがとうございます、塩山です」
電話先のお客さんから
「あの、もしもし、ケーキが届かないんですけど 怒」
明らかに怒りに満ちた声は私を天国から地獄へと高速ジェットコースターで直滑降。
「は、はい。すぐにご確認いたしますのでお名前よろしいでしょうか?」
とっさに出た言葉にも震えがあったのは間違いありません。
1年に1回、お客さんにとっては家族で迎える大事なクリスマスパーティの〆の華がない!
この問題はきわめて重要で、とにかく先ずは
「確認したのちすぐにお届けいたします」こうお伝えし、一度電話をきりました。
お客さんの名前をはっきりと覚えていたので自分で控えたメモをパラリパラリとめくると、
やはり間違いなく受けている。
じゃーなぜ届かなかったのか?
単純に忙しいという理由で後回しにし、
オーダー票に記入したつもりになっていたケアレスミスが原因でした。
幸いにも職人さんが当日用として作ってくれていた型と同じだった為、
すぐにお客さん宅へ届け、大変申し訳ないという事をお伝えしましたが
お客さんには大きな大きな期待を裏切る形に。。。
残ったのは商品を受け渡した後、やり場のないむなしさをクリスマスプレゼントに
一人イブを終えたのです。
改めて思うのは店頭に立つ以上、電話を受ける以上、
その時点で私は間違いなくそのショップの顔です。当然お客さんも期待している。
その期待に応えられなかった事がなによりショックでした。
この当たり前の事も出来ないで自信過剰になっていた自分を
深く考え直すきっかけが出来たビックチャンスでした。
次回につづく
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