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12.Q'sカフェでの出来事vol.2 意味無くふりまくスマイル

さて、今回は意味無く振りまいたスマイルが実を結んだお話です。

Qsカフェでお客さんをお迎えしていると大体のお客さん層が分かってきます。

@朝からお昼までは単身者のお客さんから時間の空いた太太(駐在員奥様)まで。

@お昼から5時頃までは太太(駐在員奥様)の衝動買いから
子供に付き添って買いに来る太太(駐在員奥様)。

@5時過ぎから閉店までは再び単身者。

こんな塩梅でしょうか。
ご覧頂いた通り、1日で一番重要なポジションを太太(駐在員奥様)が
どっしりと腰を下ろしているのがお分かりいただけると思います。
この北京で太太(駐在員奥様)から総スカンを食らってしまうと
生きていけないのでは? と思うほど典型的な形です。
そんな方達をどうやって対応していったかをお話します。

先ず初めに感じた事は、日本語に飢えている太太(駐在員奥様)達。
→お友達とは会話が出来ても、日本にいる頃より
 確実に日本語を使う機会が少なくなっているということです。

それから、商品の変化に対して異様に敏感な太太(駐在員奥様)達。
→Qsカフェの商品でも他店の商品でも「あそこのあれはこうなった」
 という会話です。
 これはカフェに限らずレストランでも一緒です。

さて、ここ北京でうまくやっていく秘訣の一つの中に
いい営業マンを作ると言う事があてはまるかと思います。
特にこの飲食業において、顔の善し悪しは抜きにして
しっかりと対応し得るサービス員が不可欠です。
先ほど挙げた、日本語に飢えている太太ならばしっかりとお話を聞いてあげる。
異様に敏感な太太ならば更に、そこから違うお話に転じてお話を広げていく。
一つでもお客さんが感じいいと思ってくれたならば
太太から太太へと口コミで話題が広がります。

これらを総じて、私が思い立ったのは
お客さん全てに顔を覚えてもらう為に誰彼関係なく笑顔を振りまく事でした。
そんな事で?とお思いかもしれませんが、
この北京の村社会、日本人が1万数千人。
100人にあいつはサービスが悪いと思われてしまうと、
いつの間にか200人になり500人になりと、負のスパイラルへ一直線です。
そうならない為にも、1日に何度も「あっどうもぉーこんにちわー」
なんて会話をすれ違う太太、すれ違う太太に声を掛け、
お話を聞いている、いわばアンテナ線みたいなものなのかもしれません。

そうすることにより、Q'sカフェのステージを借りて
私の所属しているイタリアン(敷居が高いと思われている)の部門にも
自然な形(敷居はたかくないですよと)で誘導できると考えたのです。

結果、お客さんはたくさん来てくれるようにはなりましたが
未だに「あれ?こっち(イタリアン)もやってるんですか?」
なんて言われたりしますけどね。。

次回につづく


2007年8月29日(水) <<前へ  次へ>>