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10. 1日5回使えば覚える

タイトルのとおり、1日5回無理にでも学んだ表現を使えば、
大体記憶に残るものです。
この文章を書いていて、
思えば中国語が全然わからなかった時は、
必死にボキャブラリーを増やす為に、従業員を練習相手にして、
覚えた言葉を無理してでも使っていたなあと思い出しました。
最近は、言葉ができずに窮地に立たされる機会が
以前に比べれば減った事もあり、
怠けていると反省しておるところです。
良い習得方法を知っていても
最終的には本人のやる気がないとやはり駄目ですね。

では、具体的な実践方法です。
本などで見つけた表現があるとします。
これを日常でタイミング良く使う為には、
本で覚えただけでは使えません。
タイミングよく使うためには、タイミングが悪くても
無理して使う経験をまず積む必要があります。

例えば、便利な表現
「让你久等了」(おまたせしました)という言葉があります。
ここでは「让」が中国語の文法用語では介詞と言い、
英語で言うと、have とか make などの使役表現の役割に近いとか、
そういう小難しい事は言いません、
というか私もさっぱりわかりません。
そのような理屈は知らなくても、
これぐらい短ければ日常的によく使える言葉として、
丸々覚えられるイディオムでしょう。

これを覚えようと思ったら、例えばわざと遅刻したり、
待たせてもいないのに、「让你久等了!」と連発するなど、
とにかく「今日はかならず5回使うぞ!」
と意識して使ってみてください。
そうすると、高い確率で6回目からは
絶妙なタイミングで使えるようになります。

また、日本にいて中国人と接する機会がない人でも、
家族や友人、同僚や部下などに付き合ってもらって、
相手が意味不明と思っても喋ると非常に効果があるようです。
これは、ハインリッヒ・シュリーマンという、
13ヶ国語を習得して金を儲けて、
その金でトロイ遺跡を発見した
立志伝中の人物の語学習得法と関係があります。
彼は、人を雇って、その人に向かって喋りまくる事で、
音読の効果を飛躍的に上げたと言います。
理解できなくても、人に向かって話しかけると
我々の脳はどうやら、一生懸命単語を覚えるようです。
ちょっと変な人と思われても良い人は、
にこやかに、相手かまわず挨拶代わりに中国語で語りかけましょう。


2009年9月9日 <<前へ  次へ>>