|  コーヒー豆の取引価格は他の農作物同様、毎年変動します。邱公館が雲南に進出した2003年当時は、コーヒー相場の国際的な低迷期で、
 雲南コーヒーもかなり安値で取引されていましたが
 翌2004年は需給バランスの調整等により、
 相場が一気に倍以上に跳ね上がり、僕たちを混乱させました。
 相場の低迷期には、あちこちでコーヒー豆の在庫の山が見られ、コーヒーから他の作物に植え替える農家も増えてきます。
 逆に相場が上向いた04年からは、皆が高値を掴もうと必死で、
 相場が上がり続ける以上は誰も急いで豆を売ろうとしません。
 どうしてもチェリーで仕入れ、自分たちで加工をする必要のある僕たちは、
 仕入れに困難を極めました。
 おまけに加工前のコーヒーチェリーで売買する習慣は、
 それまで産地にほとんど存在しませんでした。
  コーヒーの取引価格はどのような要因によって決まるのでしょうか?・国際市場価格(先物含)
 ・天候およびその年の収穫量予想
 ・主要生産国の生産・在庫状況 ~ 需給バランス
 ・通貨為替
 ・品質
 もちろんいろいろな要素が複合的に絡み合うので、一概には言えません。
 そして売る側は一銭でも高く売りたいし、買う方は一角でも安く仕入れたいのは、
 どこの世界でも同じです。
 そこでこの交渉の目安として、ここ雲南でもニューヨークのアラビカコーヒー先物市場が基準となっています。
 ニューヨークの先物価格を人民元に換算し、
 誰が決めたのかその価格のウン%がこの辺りの相場目安と判断されています。
 そして、雲南の南の産地に省全体の生産量の
 四分の一ほどを取引しているといわれる大手ネスレ社の買取センターがあり、
 独自の買い取り基準を持つそこの取引価格が
 (やはりニューヨークの先物価格から算出)、
 他社の取引値に大きく影響するとも言われています。
 また降雨量の少ない年は、収穫量も当然少なくなりますので、先物価格は上昇し、産地でも買い急ぐバイヤーが現れたりして、
 自然と相場も高くなります。
 最終的にはその豆の品質や状態により、取引価格を決定していきますが、
 同じ産地でもエリアや農場によって価格に開きがあります。
 次回は、多くのコーヒー愛好家が誤解している(かもしれない)、コーヒー産地の評価についてご説明いたします。
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