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177.中国、豊かさの底上げ

中国の人件費が上昇しているのはよく報道されていますが、
5月は私たち絶世健美でも給与交渉がありました。

私自身、家賃などの生活費や会社の仕入れコストが
大幅にあがったのを経験しているので、
給与も大幅見直しだろうな、と覚悟をしていましたが、
結果、人によっては33%給与アップになりました。

もともと社員の給与水準は高いほうではありませんが、
33%というのは自分達のことながら凄い数字と感じます。
少ない社員でやっているので、
一人一人の活躍に期待することが大きいのもありますが、
インフレに伴い、社員の給料を上げざるを得なかったというのが実情です。
最低賃金が政府によって上昇させられたことに始まり、
これまでは生活費はいくらでも安くすませられる、
家賃も安いところがある、という環境は変わり、
その怒りの矛先は勤め先に向けられます。

ところで、少し話が変わりますが、
メディアを見れば、中国経済崩壊論を見聞きし、
こちらで仕事をする私にとっても大きな関心事ですが、
未だ未だ経済の底上げは始まったばかりと感じます。
大勢が貧乏の時代から抜け出せ切れずにいて、
豊かさを間近にして、自分が豊かになることを
諦めるわけがないと感じます。

私の中国人の知り合いは20、30代の若い人が多いのですが、
彼らにとって、貧しいことは恥ずかしいことです。
自転車や電動バイクに乗っていれば、
信号で止まった人が「これ幾らで買った?」と聞いてきます。
私の周りの中国人スタッフは、私が新しく買ったシャツやら
食事のレシート、新しい携帯電話をよく見ています。
昔の友達や同級生がどのような給料をもらって、
どんな生活をしているかも、比較しています。
自分には手に入らないものがあれば、
手に入れてやるぞ、と心で呟いているのです。

会社にとっては労働コストがあがるのは大変ですが、
豊かさを底上げするエネルギーがあって、
安かろう悪かろうの世界から脱却する方向に向いていることは、
一生活者としてとても嬉しいです。

絶世の活動情報 : www.zessei.com


2011年6月10日

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