先週は、社員の労働契約の更新があり、
人事評価、給与の見直しを行っていました。
これは中国ならではなのでしょうか?
こういう時期に怪文書が出まわることがあります。
今回の矛先は、几帳面で交渉能力もあり、私が贔屓しているAさん。
値段交渉や仕入れなどお金にからむ仕事も多い彼女でした。
今回、怪文書は中国文のEメールで
「Aさんに気をつけられたし。
内部価格で購入した商品を自分で販売している。
一度だけではない、気をつけられたし!」と書かれていました。
なかには真実が語られることも稀にあるのですが、
今回は真実味がかなり低い内容でした。
仕事のやる気をそぐだけでなく、
匿名で名誉を挽回するチャンスも与えないだけに
かなり迷惑千万です。
仕事上ではドライな印象の強い中国ですが、
こうした人間関係には非常にウェットさを感じます。
このメールの内容を真に受けて、
Aさんの仕事のやる気がそがれていたので、
日本料理屋でビールを飲みながら、
「一体誰が書いたんだ?」と怒り心頭の
Aさんの話を聞いてあげることにしました。
たった数行の匿名メールのために、
大人2人が飲み屋に行くのは本当にバカバカしいことですが、
後に憂いを残さぬよう、仕事を分担させることにしました。
日本料理屋でAさんは、
「私は胆力(だんりー)がないから、
仕事を失うリスクを犯してまでそんなことは出来ません。」
と言いました。
胆力というのは、日本語の意味とほぼ同じで、
中国語では、「勇気」とか「大胆さ」、
「厚かましさ」といった意味があり、
お金がからむ際に良く使われます。
投資やビジネスで大成功する人は
「胆力包天」(天をも包む胆力の大きさ)と形容されて、
リスクをとって成功した人が賞賛されたりします。
一方で、胆力の使いどころを間違えた社員も以前にいました。
大きな問題にはなりませんでしたが、
労働意欲以上にお金を使う意識の方が強いで、大胆な手口でした。
その社員のことを今回の怪文書が思い出させてくれました。
いつも天から降ってくるような怪文書ですが、
今回はこれも天の思し召しと捉えて、
Aさんと前向きに取り組むことにしました。
絶世の活動情報 : www.zessei.com
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