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37. アンチエイジングとコミュニティー

先日またまた北京市内にある老人ホームに行く機会がありました。
今回訪ねたのは北京市の中心部にある高級老人ホームです。
大きい窓ガラスを使ったデザイン性のある開放的な施設で、
当日はテレビドラマの撮影場所としても使われていました。

とても評判が良い施設と聞いていたのですが、
なんと日本人のご夫妻がいらっしゃって、とてもびっくりしました。
息子さんが中国で定住するにあたって
一緒にいらしたとのことでした。

どういう理由で評判がいいのか。
訪問して判ったのですが、
この施設は「社区」というコミュニティーの中にあったのです。
社区というのは中国の行政の、最小単位のコミュニティーです。
絶世健美がある三全公寓の住所を行政単位に区切ると、
北京「市」→朝阳「区」→麦子店「街」→38号三全公寓となり、
マンションが一つのコミュニティー「社区」を形成しています。

中国では経済活動が盛んになった結果、
生活形態が急に変わりつつあり、
人々の組織への帰属意識や人との繋がりが薄れて、
特に高齢者にとって不安な社会になりつつあります。
中国政府はこうした社会の変化に対応するために、
いま「社区」での市民向けサービスに力を入れているのです。

大勢が生活している老人ホームは単体で社区を構成しますが、
外界との交流がなく、社会への関心も薄れてしまいがちです。
今回訪問した老人ホームは小規模なので一つの社区に属していて、
近所の人と交流する機会に恵まれているようでした。

社区のようなコミュニティーごとに
このような開放的な老人ホームがあれば、
高齢者や介護が必要な人は社会との接点を維持できるし、
生活しやすい社会が出来るのではないかと感じました。
中国政府の「社区」への取り組みに期待したいと思います。

一方、いくら環境が整っていても、
社会に関心を持ち続けることや、
色々な人と交流することはその人の資質に関わります。
訪問したときには、
若い人と楽しそうにマージャンをしている人もいれば、
一人でいる人もいました。
世代を超え、
色々な人と一緒に夢中になれるような生き方をしている人が
アンチエイジングの達人だなと感じました。

<つづく>
絶世の活動情報 : www.zessei.com


2008年10月3日

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