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36. カタログ美人と安全

中国の乳製品にメラミンが含まれていた事件で、
同僚の中国人が怒りを爆発させていました。
中国では栄養価の高い牛乳は少し高価なこともあって、
世界平均と比べて消費量が少ないそうです。
親は「たんぱく質の豊富な」牛乳やヨーグルトを
子供に与えたいと思いますから、
その気持ちを裏切られて特に腹がたったのでしょう。

見せかけのタンパク質の量を上げるために
メラミンが商品に入れられたわけですが、
商品の選び方も少し変えてゆかなければならないと思います。
私は以前に
法人向けに業務用機械を販売していたことがあるのですが、
商品を選ぶお客様には大きく別けて2通りありました。
一つは新しいものが好きで、
商品カタログ上の数字の優劣を重視するタイプ。
もう一つは保守的で、導入実績や商品の安定性を重視するタイプ。

前者のタイプの人にはいたるところに
「カタログ美人」の甘い誘惑が待ち構えています。
カタログ美人は「こんな美人いるのか?!」というような
高性能な性能を謳い、
実は品質が不安定でその通りの商品でないものです。

どこかのカタログ美人の売れ行きが良くなると、
販売店や営業部隊が同じ商品を売りたがって、
生産する人たちに
同じようなものを作るようにプレッシャーを与えます。
無理してお化粧した結果、
完成度の低い商品が出来上がってしまうのがおちです。

中国の乳製品大手メーカーの多くが
メラミン入りミルクを販売していたそうですが、
消費者や販売店のニーズに振り回されるかたちで
歪んだ価値観が業界全体に膨らんだということはないでしょうか。

中国に住む私も食品に関してこうした報道があると、
どの商品が安心なのか疑心暗鬼になって、
単純に海外のものにすがりたくなる気持ちがあります。
そのような中で「安心」だけを謳う
頼りになる食品商品メーカーがあればなぁと思います。

わたし達の化粧品、
健康食品業界にもカタログ美人がたくさんいます。
絶世美人化粧品ブランドも、それに振り回されることなく、
独自の価値観で安全確保を第一とする頼りあるブランドとして
成長してゆきたいものです。

<つづく>
絶世の活動情報 : www.zessei.com


2008年9月26日

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