幸運にもテニスのオリンピックチケットを入手し、
先日オリンピック森林公園に観戦してきました。
その日は男子世界ランキング1位と2位の
ナダル、フェデラー選手の試合観戦をしたのですが、
一番印象に残ったのは、夜12時30分から開始した
中国対ロシアの女子ダブルスの試合でした。
エリツィン元大統領がテニスブームを作った影響で
テニスが最近ぐんと強くなったロシアチームは、
世界ランキング3位と7位のサフィナ、クヅネツォワ選手。
一方の中国の晏紫、鄭潔選手はそれぞれ
ランキング93位と38位と、ロシアと実力差があるので、
夜中でしたが、すぐ終わるだろうと思って観戦を始めました。
会場にはまだ二百人程の中国人観客が残っていました。
一方のロシアは二、三十人ほど。
結果からいうと中国が2セット対1セットで勝ったのですが、
ランキング120位もの差を縮めたのは、
観客の応援(反則技?!)でした。
実力で劣る中国チームはたびたびピンチに陥ったのですが、
中国人のおじさん達がすかさず
「中国(ちょんぐお)、加油(じゃ〜よぅ)、加油、加油〜!!」
と審判が試合を止めるくらいの大声援を送ります。
テニスは小さなボールを相手が打ちにくい小さな場所に
思い切り打つスポーツなので、集中力が命です。
したがって、観客がうるさいと、審判が試合を中断して、
静かになるまで待つのですが、この日は大声援のおかげで
たびたび試合が中断され、ロシアチームは本当にやりにくそうで、
リズムよく試合を運べません。
また、ロシア人の観客が「ロシヤ〜、ロシヤ〜」とかけ声をあげると、
「booooo!」とブーイングで冷水を浴びせます。
大人数で少人数の人たちを徹底的にイジメているような光景に、
少し嫌な気持ちがしましたが、本人たちは
「仲間のために応援している」と考えて、
少しの悪気も遠慮もありません。
明らかに度を超えた応援で、
自分が選手だったら「マナーを守れ!」と怒鳴ってしまいそうですが、
試合は1回きりだし、観客に抗議してもどうにもなりません。
邱先生は日頃「中国人の性格を知らなければいけない」
と説いて下さりますが、「時に結束した中国人はこんな行動をとる」
という大衆心理を頭に入れておく必要があると感じました。
中国における「絶世美人」化粧品のマーケティングにおいても、
日本人が品質管理・商品企画に関わっている点よりも
中国伝統の漢方や国内生産ということのほうが
中国人のお客様に受け入れられ易くなる時代が
遠くない将来に来るかもしれません。
激戦の末、試合が終わったのは朝の4時でした。
明らかにロシアチームはメンタル面が不安定になっていました。
ロシアの選手はミスするとラケットを投げつけたりして、
どんどん中国代表と観客の思うつぼにはまってゆきました。
後日、ロシアのサフィナ選手は
実力どおりシングルで銀メダルを取りました。
あの日の声援は明らかに試合に影響を与えました。
中国の外野はホント大きな存在です。
<つづく>
絶世の活動情報 : www.zessei.com
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