トップページ > 成功の都「成都」からの便り > バックナンバー

   毎週月曜日更新
131. 私の秘書はランボー君 その2

中国の特殊部隊は非常に厳しいところです。
映画ランボーを見たことがある人であれば
想像がつくかもしれませんが、
アメリカで言えばグリーンベレーにあたり、
普通の人には想像を絶する兵役をするところです。

彼と話すと、
「苦しみに耐えるのは訓練されています。
まだ軍隊から出たばかりで世の中が良くわかりませんから
一生懸命勉強するつもりです。
将来の夢は4スターホテルの経営をすることです。」
と言う答えでした。

私は、もう少し年齢が高く落ち着いた人間を雇うつもりでしたが、
彼の落ち着きと気がつくところを気に入り
仮採用の通知をだしました。

特殊部隊出身ということで少し驚いたのでしたが、
本格的に驚いたのはそれからでした。

何に驚いたかと言えば・・・運転のへたくそさでした。
数年の運転歴があるというので安心していたのですが、
(いや、最大の失敗は
最終面接で運転をさせなかった私にあるのですが)
運転の下手さが人並み外れていました。

具体的には、廻りの車を全く見ずに運転するのです。
横から車が出てこようと、
車線変更の車が出ようとお構いなしで進み、
相手がよけるのを待つというか、怖がってよけるまで近づくのです。

これにはさすがに私も腰を抜かし、かなり厳しく注意をしました。
後で、人事部のマネージャーに事情を聞くと、
「ジンゾン(金社長という意)。
私もおかしいなと思って聞いてみたら、
実は、彼は砂漠しか運転したことがないそうです。
一般公道を走ったことがほとんどないそうです。」

「・・・。」

そんなことってあるか!?という言葉が口から出そうになりました。


2009年9月28日(月)

<<前へ  次へ>>