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   毎週月曜日更新
63. 売上が激減してますが、どうってことはありません
今、うちの焼肉屋は、
これまで経験したことのない売上の激しい減少を経験しています。
原因は簡単です。
ご存知のとおり地震です。

今年オープンしたばかりで調子のよかった3号店でも地震の次の日は売上ゼロ。
1週間たってそろそろ落ち着いてきたかな〜、という時に、
(私から見ればデマに近い)政府の余震予報発表で
20日の売上はなんと1,200元(2万円弱)。
繁忙期の数十分の一の売上です。

うちばかりでなく、隣接するイトーヨーカドーや伊勢丹も
普段は人だかりなのに、こちらも人けなし。
ついでに、わがグループの伊勢丹内のQ'sのケーキも非常に苦しい状況です。

今回の売上減少、地震が原因だとはっきりしていますが、
それでもそれぞれの企業のトップはハラハラするわけです。
普段私は、よく従業員にも
「売上の大小で一喜一憂するほどおろかな経営者はいない。
より本質的な経営課題に目を向けよ」と吠えています。
この言葉が本物かどうかが試されるのがこういった時期なのです。

ですから、私は今週の会議でも
「売上の波に目を取られるな。
我々、企業がきちんと前に進んでいるかどうか、その潮の流れに目をむけよ。
売上が低いときは、事業を見つめる絶好のチャンスだ。」

と繰り返しました。

こういった視点から見ると、今回の売上減少より更に気になることがありました。
私は自店のサービスのレベルの低下に一月ほどまえから気づき、
今それに手をつけています。

売上はほっておいても上がります。
しかし、サービスレベルはほっておいては上がらないどころか、下がる一方のはずです。
今は、一週間のうち7日間びっちりと店のホールに立って
自らサービスの指導をしています。
そして、従業員やお客様からの確かな手ごたえを感じてます。

一方、売上が低いことで
従業員の士気は下がりやすくなるわ、資金繰りは苦しくなるわで
結構大変な思いはしています。
まあ、夏に向かう途中でいきなり思いがけず冬がやってきた感じですが、
それでも経営者は対応しなければいけないわけです。

今回の大震災を直接経験して、精神的に鍛えられました。
直後は動揺した心も、今は冷静さを取り戻し、
自分ではコントロールできないことを受け入れ、
よりどっしりとした心持ちで日々を過ごしています。

今はひそかに2ヶ月後の8月に大復活することをイメージして、
一人ニヤリとしていることころです。

久しぶりに好きな言葉を書いておきます。

「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根をのばせ。やがて大きな花が咲く」


2008年6月2日(月) <<前へ  次へ>>