中国の元旦をはさむお正月はとっても味気ないもので、
たいした雰囲気もなくあっというまに駆け抜けていきます。
それもそのはず、中国では旧正月が最高に盛り上がるときですから。
2007年は私が経営する「牛牛福」の立ち上げ期の苦労話を中心に書いてきましたが、2008年は少し趣きを変えようと思っています。
あまりストーリー感はないかもしれませんが、
日々の経営にあたりながら思うことを書いていきます。
さて、今この年の初めに思っていることは、
「今年はもっとリッチ(豊か)になろう」
ということです。
こう書きますとすぐにお金儲けの話に結びつきそうですが、
私が豊かだと思うのは次のようなことです。
「Richness(豊かさ)= {Time(時間)+
Money(お金)}× Mind(心)
この内容、以前9393内の別のコラムでも
「本当のリッチマンの条件」というところで紹介されていましたが、
本田宗一郎さんも同じことを言っておられました。
(本田さんはMindのところをPrideと言っておられますが。)
何かとお金が豊かさの議論の中心になりがちですが、私は逆のことを考えています。
つまり、「本当に豊かな状態とは生活の中からお金の意思が消えること」
だと思っています。
私に一人とても豊かな友人がいます。
以前、日本に住んでいたころ彼に聞いたことがあります。
「なあ、お金持ちになって何が変わった?」
「結構そういうこと質問されること多いんだけどな、でも実は何も変わらないんだよ。
いや、しいて言うなら、雨の日とか疲れたときに、
お金のことを心配せずに気持ちよくタクシーに乗れるとか、
高そうな寿司屋に気軽に入って、
高そうな寿司を満足いくまで食べることが変わったことかな。」
と答えていて、なるほどそんなもんかと納得したことと、
彼は金を持つ前から心が豊かだったんだなと思ったのです。
昔貧乏をした親戚に、
「お金がないと惨めな想いをするからね。」といって子供のころから脅されていたのですが、
でもこういうことを言う人はお金が豊かさの十分条件だと思っている節があります。
もちろんお金がなくて好きなものを買えなかったり、
好きな食べ物を控えたりすることは楽しいことではないので、
私も一生懸命稼ごうとは思っていますが、
そういう生活上必要なお金は、
邱先生のおっしゃる「中富」(月100万円ぐらい自由に使えるお金がある状態)
で十分なのではないでしょうか。
経済的には「中富」をよしとし、
それよりももっと心がリッチになるように経営を通じて自分を鍛えていこうと思っています。
次回は、中国仏教聖地の一つ「峨眉山(がびさん)」で
私が仏様に授かった言葉をご紹介します。
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