■柳田洋・北京からの画像便り No.424 ■


ガソリン価格定点観測

昨年、1360万台の自動車が売れ、
米国を抜いて世界最大の自動車市場になった中国。
今年の中国の自動車販売台数は更に伸びて、
1700万台に達することが予想されており、
その勢いは止まるところを知りません。

こんなものすごい勢いで増えるマイカー族にとって
頭が痛いのはガソリン価格の上昇です。
そこで今回は、毎年11月に記録している
ガソリン価格の定点観測により
この1年のガソリン価格の変化を観察します。

上の写真の左が2009年11月の価格、
右の写真が2010年11月の価格です。
いつも写真を撮らせて頂いている
SINOPECのガソリンスタンドは、
価格表示がなくなってしまいましたので、
今年の分は中国石油のスタンドで
撮らせて頂きました。

価格を比較すると、日本のハイオクに当たる97#が
リッター7.09元から7.37元へと3.9%上昇、
レギュラーに当たる93#は、
リッター6.66元から6.72元へ1.0%の上昇でした。

これだけものすごい勢いでマイカーが増え、
一方で、インフレにより野菜の価格がこの1年で
30%も40%も上がっている中国の現状を考えれば、
このガソリン価格の値上がりは、
非常にわずかな値上がりと言えそうです。

その背景には、
原油価格がこの1年、1バレル70-80ドル台で
比較的安定的に推移したことがありそうです。

中国ではものすごい勢いで自動車が増えていますが、
その増加が世界の原油価格に与える影響は、
限定的であるようです。

撮影日:2010年11月30日(火)
撮影:柳田洋


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