■柳田洋・北京からの画像便り No.423 ■


小イルカ号

私、以前から電動自転車が欲しかったのですが、
とうとう写真の電動スクーターを買いました。

商品名は「小海豚(しゃおはいとぅん、小イルカ)」。
本体の部分が、イルカを思わせる形状であるため、
こうした名前が付いたのでしょう。

この小イルカ号、お値段は570元(7,100円)。
街で売られている普通の電動自転車の1/4ほどと
価格が非常に安いせいか、
@人が走るぐらいのスピードしか出ない
A非力なので、急な坂道は上れない
Bモーターの音がうるさい
などの欠点はあるのですが、北京は坂道が少なく、
ほとんどの道に自転車専用レーンがありますので、
近所に買い物に行くぐらいであれば、
全く支障なく、非常に快適に乗ることができます。

小イルカ号は普通の電動自転車と違って、
ペダルが付いていませんので、
万一、途中で電気がなくなってしまうと、
押して歩いて帰るしかなくなってしまうのが
若干心配なのですが、
家庭用の電源で一晩充電して満タンにすれば、
15kmぐらいは走ることができるようですので、
日常的に使う分には電池切れの心配はなさそうです。

小イルカ号より値段の高い普通の電動自転車は、
航続距離がもっと長く、推進力もずっと強いですので、
北京の街では、
個人が通勤・通学の足として使うだけではなく、
宅配便の会社が大きな箱を取り付けて
荷物の配達に使ったり、
飲料水の会社が20リットルの水樽の配達に使ったりと、
オートバイや小型ワゴン車の代わりとして、
商用にも利用されています。

今、世界では環境保護の観点から電気自動車に
大きな注目が集まっていますが、
使用頻度がはるかに多い、短距離の通勤・通学や
商用などでの電動自転車の利用方法については、
世界が自転車先進国・中国から学ぶべきことは
まだまだたくさんあるのではないか、と思います。

 

撮影日:2010年11月21日(日)
撮影:柳田洋


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