■柳田洋・北京からの画像便り No.408
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酒タバコ販売店
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いくら高度経済成長真っ最中といっても、
今の中国なら何をやっても成功する、
というわけではありません。
北京の街を見ていても、
半年前に開店したレストランが、
もうなくなっている、
などということがよくあります。
北京のレストランやショップが潰れる
大きな理由の一つが、物価と比べて
不動産賃貸価格が異常に高いことによる
家賃負担の重さです。
中国では人件費が安い代わりに、
家賃負担が非常に重く、
日本でレストランを開業した場合の
経費の比率が、売上高に対して、
材料費3:人件費3:家賃1
である一方、中国では、
材料費3:人件費1:家賃3
になる、という話を聞いたことがあります。
そんな家賃負担の重さに耐えかねて
潰れたと思われるお店の跡地に入るのは、
写真のような酒タバコ販売店が
多くなっているように感じます。
そうしたお店を見ると、お客さんが
全く入っていないことが多いのですが、
中国では酒とタバコは贈答品、
果てしなく値段の高いものがありますので、
そうしたものが時々まとまって売れれば、
重い家賃負担を補って余りある
粗利を稼ぎ出すことができるのでしょう。
日本では街の酒屋さんやタバコ屋さんは、
衰退産業になってしまいましたが、
贈答・接待需要がある中国では、
まだまだ非常に有望な商売であるようです。
撮影日:2010年8月13日(金)
撮影:柳田洋
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