■柳田洋・北京からの画像便り No.406
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防空地下室
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防空地下室の看板です。
万一、戦争になって
敵から空爆を受けたときに、
市民が逃げ込むためのものです。
この看板、私が人民解放軍の施設に
忍び込んで撮ったものではありません。
普通の団地の壁に
普通に貼られていたものです。
北京市ではイザというときのために、
全ての団地やビルに地下室を作ることが
義務付けられており、
普段は安く貸し出したり、
駐車場にしたりされていますが、
一旦戦争が始まったら、
全市民が近くの地下室に逃げ込んで、
徹底抗戦をする備えができています。
北京が空爆されるとしたら、
台湾海峡有事の際に、
台湾空軍と米空軍の連合軍に
爆撃されることぐらいですが、
今の国際情勢を考えると、
可能性は限りなく小さいと思われます。
しかし、中国は常に臨戦態勢を整え、
最終的には、
「爆撃できるもんならやってみろ!」
と言えるような、強い態度で
外交交渉を行えるようにしていることが、
こうした看板から見て取れます。
「平和ボケ」と言われて久しい日本ですが、
こうした点は、大いに中国に学ぶところが
あるのではないか、と私は思います。
撮影日:2010年8月1日(日)
撮影:柳田洋
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