■柳田洋・北京からの画像便り No.345 ■


引越会社

引越業界というのは、
非常に参入障壁が低い業界です。
極端な話、トラックを買って、作業員を集めれば、
明日からでも引越会社を開業できます。
このため、北京市内には写真の
「交友搬家公司(じゃおようばんじゃーこんす)」ような
中小の引越会社が星の数ほどあり、
熾烈な価格競争を繰り広げています。
現在、北京市内の引越を地元の引越会社に頼むと、
2トントラック1台分で200元(2800円)程度と
非常に安いです。
これを「うちは180元(2520円)でできる!」、
「いや、うちは150元(2100円)にする!」と
価格競争をしているわけですから、
こんなところに外国人である私が入っていっても、
勝ち目はありません。
そこで「引越業は運送業ではなくサービス業だ」
をモットーとする当社は、
値段は地元の引越会社よりもかなり高くなりますが、
荷物の梱包から新居到着後の荷解きまで、
全てがセットになっており、
お客様にラクにお引越をして頂く
「楽客楽可搬家(らからかばんじゃー)」というサービスを、
中国人富裕層向けに提供しています。
「100万元(1400万円)以上する新築マンションを
買ったのですから、引越も200元の普通の引越ではなくて、
VIP引越をお使いになったらいかがですか」
というコンセプトです。
今のところまだ「楽客楽可搬家」を
ご利用頂けるお客様は少ないのですが、
今後、こうした「VIP引越」は、必ずや大きなマーケットに
なるのではないかと思っています。

撮影日:2009年5月24日(日)
撮影:柳田洋


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