■柳田洋・北京からの画像便り No.344
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トロリーバス
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北京の街には以前から写真のようなトロリーバスが
何路線も走っています。
トロリーバスの特徴は、路線に沿って架線を張り、
バス本体の上部についているトロリーポールを使って
架線から電気を取り込み、
電気モーターで走るところです。
以前はトロリーポールが架線からはずれると、
電気の供給が止まり、
バスが動けなくなってしまいますので、
車掌がバスから降りて、トロリーポールを
架線に戻す作業を、乗客が根気良く見物する、
というのんびりとした光景が
市内のあちこちで見られましたが、
最近のトロリーバスはトロリーポールがはずれても、
ある程度の距離は自走できるようになっているようです。
日本でも以前は東京、横浜、名古屋、京都、大阪など
主要な都市でトロリーバスが利用されていたようですが、
架線を張ることによって都市の景観が損なわれたり、
架線がないところは走れないという
自由度の少なさなどから、
ディーゼルエンジンのバスにその座を奪われていき、
1972年に横浜市交通局で廃止されたのを最後に、
日本の都市部でトロリーバスが見られることは
なくなってしまいました。
北京市でも都市部が急激に拡大していることや、
輸送能力を急速に拡充しなければならないことから、
新規のバス路線に架線の敷設が必要な
トロリーバスが採用されることはなく、
今や北京を走っているほとんどのバスは、
ディーゼルエンジンか天然ガスエンジンのバスに
なってしまいました。
しかし、トロリーバスの最大の長所は、
排気ガスを一切出さないこと。
エコの観点から見れば、今後、トロリーバスの利用を
見直す動きが出ても良いのではないか、
と私は思います。
撮影日:2009年5月24日(日)
撮影:柳田洋
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