■柳田洋・北京からの画像便り No.304
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微笑北京交通警察
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オリンピック会場の近くで見かけた交通標識です。
平安奥運交通(平和なオリンピック交通)、
微笑北京交警(微笑北京交通警察)と書かれた
標識の間に、警察官と婦警さんがニコニコしながら
こちらに手を振っているマンガが描かれています。
なぜ公安局がわざわざおカネをかけて
こんな宣伝の標識を掲げているかというと、
北京の警察は普段、全然「微笑」ではないからです。
今、中国の警察に対する庶民の信頼は
地に落ちています。
中国で「警察官」と言えば、
「普段はエラそうにいばりちらし、
権力をかさに着てワイロを要求してくるくせに、
庶民が困って助けを求めても相手にしてくれない」
という最低のイメージです。
このため、中国で暴動が起きるとだいたい
真っ先に襲撃されるのは警察署と警察官です。
もちろん、多くの中国の警察官はまじめに
任務を遂行しているものと思いますが、
一部の不届き者のせいで中国の警察が
庶民の憎しみの対象となっているのは
紛れもない事実です。
この「微笑北京交通警察」の標識は、
「庶民に対してもっと微笑みなさい!」という、
警察官に向けられた標識なのかもしれません。
撮影日:2008年8月10日(日)
撮影:柳田洋
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