第61回
日中タイムマシン経営のススメ
最近、中国に来られた事がある方なら、
誰もがその予想以上の発展ぶりに目を見張りますが、
一方で、日本にはあるが中国には無いという、
物やサービスがいくらでもある事に気付かれるかと思います。
以前、ソフトバンクの孫正義社長が、
「タイムマシン経営」という経営方式を標榜していました。
アメリカのIT業界で起こった事は、
必ず数年後に日本のIT業界でも起こるので、
それを先取りして、先行者利益を得る、というものです。
これは今、日本と中国の間でも応用出来ます。
中国は今、空前の好景気を謳歌し、
個人はどんどん豊かになり、
マイカーやマイホームがブームとなり、
オリンピックや万博を控えています。
正に、日本の1960年代、高度経済成長期の様です。
こうした状況下で、次に来る商売は何か、と考えた場合、
高度経済成長を40年も前に経験した我々日本人には、
ある程度予想が付きます。
人々が豊かになり、マイカーやマイホームも手に入れ、
まだお金が余っている場合、人は何に使うか。
ちょっと考えただけでも、子供の教育関係のビジネス、
ペット関係のビジネス、文化・芸術関係のビジネス、
別荘やレジャー関係のビジネスなどなど、たくさん思い付きます。
一方の中国人の人達は、
出国や海外からの情報が制限されている為、
良いお手本となる国がこんなに近くにあるのに、
次に何が来るか、自分で考えなければなりません。
出国や海外からの情報の取得が、もっと自由であれば、
中国のニュービジネスはもっとすごい勢いで
発達していたと思います。
こういう状況ですので、
海外の先進的な物やサービスを知っている
我々外国人には、多くのビジネスチャンスが残されています。
そうしたタイムマシン的な観点で中国の現状を見てみると、
1週間で100や200のビジネスアイデアを思い付く事は
造作も無い事です。
しかし、いざ、そのアイデアを実現させるとなると、
大変な時間、労力、金が掛かりますし、
ほとんどのアイデアは検討の段階で、
何らかの理由で実現不可能となります。
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