第27回
なぜ広東語の方が日本語に似ているか?
あけましておめでとうございます。
日本はお正月の雰囲気が溢れていると思いますが、
こちら北京のお正月は、クリスマスに続き
全く盛り上がってません。
今年は北京市の通達により、
年末年始の休みは本日、1月1日のみです。
やはり、中国は春節(ちゅんじえ、旧正月)が来ないと
年が明けない、という感じです。
さて、12月23日(月)の第23回「すーすすーすすーすすー」で
中国語の発音も地方によって違う、というお話をしました所、
読者の大野さんという方からメールを頂きました。
大野さんは中国語学がご専門との事でしたので、
中国語に就いて私が長年不思議だと思っていた事を2つ
質問させて頂いた所、非常に明快なご回答を頂きました。
私一人のものにしておくのはもったいないぐらい
「なるほど」のご回答でしたので、
ご本人のご許可を頂き、公開させて頂く事に致しました。
今日は、私の質問に読者の方が答える、
逆「ハイハイQさんQさんデス」形式で行かせて頂きます。
■ 柳田さんからのQ(質問):なぜ広東語の方が日本語に似ているか?
同じ漢字を書いても、北京語と広東語では読み方が違うのは、
ご存知の通りですが、北京語よりも広東語の方が、
日本語の単語と同じ読み方になる場合が多い様な気がします。
又、私はベトナム語も習った事があるのですが、
ベトナム語にも日本語の単語と同じ読み方になるものが
多くあります。
日本語の元々のルーツは、北では無く、
広東やベトナムの方から伝わった様な気がするのですが、
どうでしょうか。
■ 大野さんからのA(答え)
これはおっしゃる通りです。
現在の北京語は、北方諸民族との言語接触によって、
音韻体系(発音の仕組み)が崩されていきました。
また、対照的に、現在の広東語は、
中古漢語(唐宋期の中国語)の音韻体系をよく保存しております。
そして、日本はと言えば、それ以前に遣隋使・遣唐使によって、
日本語の漢字音が逐次持ち込まれました。
以上の事から考えると、
広東語の発音には日本語の漢字音と似ているものが、
頻繁に見られると言えます。
もう一つの質問は明後日、公開します。
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