12月27日(金)
晴れ、風力3以下
最高気温−1℃、最低気温−11℃
刺すような寒さ、北京の冬本番です。

第25回
お前らちょっとは信号守れ!

以前、サッカー日本チームのトルシエ元監督が、
日本選手の自主性の無さ、主体性の無さを批判して、
「夜中の2時に道を渡ろうとして赤信号だったとしても、
車が来なければそれは自己の判断と責任において
渡るべきなのでは無いか」と言った事があります。

日本人は子供の頃から信号に限らず、
規則を守る事の大切さを教えられて来ているので、
往々にして諸外国から、
その「まず規則ありき」の行動規範が揶揄されます。
しかし、中国の人達は赤信号であろうと、
昼間であろうと、車が来ていようと、
渡りたかったら絶対に渡ります。
それは「自己の判断と責任において」
という様な小難しい理屈では無く、
本能がそうさせている感じです。

最近は大きな交差点には、
「交通安全協力員」と書かれた服を着て
旗を持ったおじさん、おばさんがいて、
信号を無視する輩を厳しく叱責していますが、
彼らには罰金を課すなどの権限が与えられていないので、
ほとんど無視されています。
「人間でも信号無視したら罰金法」
という様な法律が出来れば別ですが、
教育によって信号を守る事を定着させるには、
まだまだ長い時間が掛かると思われます。

信号に限らず、中国人の人達は規則を守ろう、
という気持ちが希薄です。
「それ規則違反なんじゃないの?」と訊くと、
すぐに「没関係(めいぐぁんし、大丈夫)」と言います。
罰則があるから仕方なく規則を守っている、
という感じです。
逆に言えば、ばれなきゃやったもん勝ち、
という感じです。

規則を真面目に守るやつがばかを見る様な
世の中が続いたせいでしょうか。

列に並ばないのも、真面目に列に並んでいると、
食べ物にありつけない時代が続いた為、
そういう遺伝子が組み込まれてしまったのかもしれません。

もし、トルシエ元監督が中国チームの監督になったら、
選手達にきっとこう言う事でしょう。
「お前ら、ちょっとは信号守れ! (怒)」。


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