第80回
経営学! 経営の基本のキホン その14

さてさて、タニグチ氏(仮名)の経営する「大人のおもちゃ屋さん」の話はひとまず置いといて、一般的なオンラインショップの話に戻ります。

どんな小さなオンラインショップでも、経営の現場に立ち会ってみると「あてにしていた入金が遅れた!」「支払い期日が迫っているのに手持ちの現金が足りない!」などといって運転資金に困ることがあります。このような場合、とりあえず当座の資金を金融機関から融資してもらうことになりますが、こんな場合にも経営上の鉄則があるのです。今回はそれをご紹介しましょう。

まず、一番有名な鉄則は「借入金が年商の30%を超えてはならない」です。

もちろん、この30%という数字は一般的な数値なので、業種や利益率などによって上下しますが、基本は30%だと思って間違い無いです。この数値を超えて借入したり、売掛金が未回収だったり、手形決済などを行っていると、気付いた時には「債務超過」状態になっていたりします。一度債務超過状態に陥ってしまうと、そこから抜け出すのは容易なことではありません。そうなる前に、まず経営状態をチェックすることが肝心なのですヨ。

では、そのチェック方法を紹介します。この数式は金融機関などでも、融資先の健全指数を計るために用いている方法で「借入金限界点」という数値で表されます。

借入金限界点(%)=純利益率÷借入金利×100

なお、純利益率は、売上額から仕入原価、人件費、経費などを差し引くことで算出できます。

それでは、この借入限界点をどのように使用するのか、それを次回もうちょっと詳しく紹介していきましょう。


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2003年1月8日(水)

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