第81回 さて、今回は「借入金限界点」の例をあげて見てみましょう。ここでは、純利益率5%のオンラインショップを経営するタニグチ氏(仮名)が、運転資金として、金融機関から金利8%の借入をした場合を例にしてみます。それぞれの数字を前回の数式に当てはめてみましょう。 借入金限界点(%)=5%÷8%×100=62.5% タニグチ氏の借入限界点は約63%だと算出されました。この数値は、タニグチ氏の借入金の総額が年間売上額の63%を超えた時点で、タニグチ氏のオンラインショップは破綻してしまうことを意味しています。 では、タニグチ氏のオンラインショップの年間売上を4000万円と仮定して続けましょう。まず、タニグチ氏の年間の純利益を算出してみます。 4000万円×5%=200万円 次に、タニグチ氏の借入金の金利負担を算出してみます。 4000万円×63%×8%=201.6万円 この2つの数値を比べてみると、ほぼ同額になっているハズです。このように借入限界値まで借入すると、純利益と金利負担は同額になるのです。つまり、タニグチ氏がこれ以上借入金を増やすと、タニグチ氏の利益では金利すら支払い不可能になってしまいます。 もし、このような状態になってしまったら、もはや金融機関は融資さえしてしてくれません。そうなる前に、現在の金利や借入金額を常時チェックする。コレが経営者としての最低限の努めだといえるでしょう。そうですよね? タニグチ氏!(笑)。 |
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2003年1月9日(木) |
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