弁護士・高島秀行さんが紹介する
事前に備える賢い法律利用方法

第683回
司法試験受験は3回まで

司法試験を受験するには、
法科大学院(いわゆる「ロースクール」を卒業しなければなりません。
例外的に予備試験という試験を合格すれば、
法科大学院を卒業しなくても、
卒業したと同様に、司法試験を受験することができます。

しかし、法科大学院を卒業したら、
合格するまで、
無制限に受験することができるわけではありません。

受験は3回に限定されています。
したがって、費用と労力をかけて、
法科大学院まで卒業しても、
3回以内に司法試験に合格しなければ、
司法試験の受験資格さえ失うこととなってしまいます。

もう一度、法科大学院に入学し卒業すれば、
司法試験を受験することは可能になるようです。

当初は、法科大学院を卒業すれば、
合格率7割とも言われていたので、
3回に限定されても、
多くの人は司法試験に合格するのでそれでよいと
考えられていたからだと思います。

ほとんどの人が合格する試験なのに、
3回で合格しない人は適性がなかった
ということなので仕方ない
ということだったのかもしれません。

しかし、司法試験の合格率は、年々下がって、
約23パーセントのようです。

これでは、3回以内で
合格しない人がかなりいると思われます。
今年、法科大学院を卒業したにもかかわらず、
受験資格を喪失した人は、何と1382人だそうです。

以前は、司法試験は、
法科大学院も行かなくてすみましたし、
受験は、合格するまで受験することが可能でした。

そういう意味では、現在の司法試験の方が
合格率は10倍くらい(合格者数では3倍から4倍)になり、
合格しやすくはなっていますが、
リスクは高くなっているかもしれません。


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2011年9月20日(火)

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