第386回
不動産業者への貸し渋り
これも、サブプライム問題の影響なのでしょうか?
みなさんもご存知のとおり、
ゼファーやアーバンコーポレーションなど
大手不動産業者が倒産しています。
一部不動産業者は、
反社会勢力との繋がりから、
融資を受けられないということもあるようですが、
多くの不動産業者は、正に不動産取引について、
融資を受けられないことから、
倒産ということになっているようです。
不動産業者は、不動産を購入するときに、借入をします。
もちろん、物件の買い手が決まり、
代金を支払ってもらったときに、借入を返済します。
仕入れた不動産が売れるまでの間、
事務所の家賃や従業員の給料、
広告宣伝費など経費がかかります。
物件が売れるまでお金は入ってきませんから、
蓄えがなければ、これも借り入れるということになります。
どのビジネスでも同じだと思いますが、
物件の仕入れから売却まで時間がかかればかかるほど、
その間をどうやって資金繰りをするのか大変になってきます。
そこで、もともと不動産の売買を扱う不動産業者は、
よほどお金のある業者でないと、
少し融資を止められただけで、
倒産してしまう危険があるわけです。
サブプライム問題が発生して、
外資系の金融機関が、
日本の不動産を購入していた外資系のファンドなどへ
融資をしなくなってしまったことから、
日本の不動産の市場にお金が入って来なくなったと言われています。
そこで、日本の不動産が値下がりし、
日本の金融機関も、不動産取引や不動産業者には、
融資をしなくなったようです。
その原因の詳しいことはよくわかりませんが、
不動産業者が儲かりそうだと思って物件を買おうとしても、
銀行の融資が出ないので買えないといった話や
銀行がこれまでの融資について借り換えに応じないので、
持っている不動産を投売りした
などという話を聞くようになりました。
これは銀行が臆病になり過ぎた貸し渋りなのか、
銀行の経済に対する読み
(不動産業者に貸すと将来返済を受けられない)が正しいのかは、
何年か後にわかると思います。
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