第202回
労働問題について説明します。

労働問題と言えば、
以前はストライキや団体交渉など
主に労働組合との交渉がメインテーマでした。

今は、従業員の解雇、賃下げ、配置転換、
出向といったリストラ関連が中心になっています。
その他にも、過労死、サービス残業、
セクシャルハラスメント(いわゆるセクハラ)など
新しい労働問題が生じています。
人材派遣など新しい従業員の問題も出てきています。
これらの問題に詳しい弁護士が、
労働問題に詳しい弁護士ということになります。

最近では従業員の給与体系を
年功型から成果型に変えることも多くなってきましたが、
これらの従業員の処遇の問題や
就業規則の変更も労働問題ということになります。

以前は労働組合の活動が活発で、
労使の対立は激しいものでした。
そこで、労働問題に詳しい弁護士と言っても、
会社側経営者側に立つ弁護士と、
労働者側組合側に立つ弁護士とは明確に分かれていました。

今も、その名残が残っていると思います。
でも、会社側経営者側の代理しかしないか、
あるときは会社側、
あるときは労働者側とどちらにもつくかは、
個々の弁護士の考え方によるもので、
ケース・バイ・ケースで、
労働者の相談にも会社側の相談にものる弁護士が
多いのではないかと思います。

ちなみに、僕は、解雇を巡っては、
会社側でも、労働者側でも相談を受けています。

セクハラについて言うと、
労働問題というよりは、
男女平等に関する問題として取り扱われているようで、
セクハラの被害者側に立つ弁護士は、
男女平等について関心を持っている弁護士が
主に取り扱っているようです。


■今週の宿題 ■
売買代金で、2500万円か
2000万円かで争いがある場合、
買主は裁判で決着するまで、
代金2500万円を供託しておくことができる。
でしょうか? ×でしょうか?

お答えをお待ちしております。


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2003年6月27日(金)

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