第194回
代金の支払いを確実にするには
担保・保証を取るほかありません。

「物を売る」場合、
代金を受け取れなければ
仕入れや取引にかけた労力は
すべて無駄になってしまいます。
要するに何もやらない方が
よかったということになります。

なかなか物が売れない今の世の中、
売りたい気持ちが先走りがちですが、
代金回収の見込みのないところに売っても仕方がありません。
そこで、まず取引先の調査をすること、
あるいは、前金でもらうことや
現金取引をすることをお勧めしました。
どうしても掛売りをする場合で
代金の支払いを確実にするのであれば、
担保や保証人をつけてもらうということになります。

そもそも、商品の売買で、
見積書と請求書だけで売掛債権を管理しており、
契約書を交わさない会社が多いですから、
商品の売買で、担保や保証を入れてもらうことを
しているところはあまりないかもしれません。
でも、掛売りはお金を貸すことと同じです。
回収を専門の仕事にしている銀行や商工ローンは、
お金を貸すときには担保や保証を取っています。
回収の専門業者である金融機関でさえ、
担保や保証人をつけてもらっているのですから、
回収の素人であるみなさんは、金融機関よりも
担保や保証人をつけてもらう必要性は高いのです。

みなさんが「お金を借りる」ときには
担保や保証人をつけるでしょう。
みなさんが「事務所や店舗を借りる」ときにも、
敷金や保証金を入れて、保証人をつけるでしょう。
それでは、みなさんが「物を売る」ときには、
なぜ担保や保証人をつけてもらわないのでしょうか?


■今週の宿題 ■
 相手が供託金を積んだ場合に一定期間受け取らないと
 供託金を受け取ることができなくなる。
でしょうか? ×でしょうか?

お答えをお待ちしております。


←前回記事へ

2003年6月17日(火)

次回記事へ→
過去記事へ
ホーム
最新記事へ