第184回
取引相手を選びましょう。
「物を売る」場合、代金の受け取り方には、
商品やサービスを提供する前にもらう前金、
商品やサービスの提供と引き換えにもらう
いわゆる現金取引、商品やサービスを提供して
一定期間後にもらう掛売りがあります。
前金や現金取引は、代金を先に
あるいは同時にもらうので、
もらい損ねることは余りありません。
だから、自分のサービスは
前金や現金取引でできないかを
検討することが大切だという話をしました。
しかし、実際の取引では、掛売りが多いものです。
売主の立場からすれば、前金がいいのですが、
買主の立場からすれば、
商品やサービスの提供を受けて
内容を確認してから代金を支払う方がいいわけです。
今の世の中、物が溢れていますから、
代金の支払方法も
買主に有利な方法をとることが多くなります。
即ち、後払いや掛売りということになるわけです。
掛売りをする場合は、
お金を貸すのと同じだという話をしました。
だから、掛売りをする場合には、
銀行などの金融機関を見習う必要があります。
銀行からお金を借りるときに、
銀行は何をするでしょうか?
銀行は誰にもお金を貸すでしょうか?
事業を始めた以上、物を売らなければなりません。
でも、相手を選ばないで物を売った場合、
商品の仕入代や人件費が全く無駄になってしまいます。
そこで、まず、物を売る前に買主が
代金を支払うのに十分な収入や財産を持っているか
チェックする必要があります。
支払能力がある買主に物を売れば、
掛売りでもその代金の回収は十分見込めるからです。
■今週の宿題 ■
同じ無銭飲食でも、
最初から代金を支払うつもりがないのに
注文して飲食して逃げた場合は詐欺罪となるが、
お金も持っていて最初は代金を支払うつもりで注文したが
飲食後支払うのをやめて逃げた場合は詐欺罪とならない
○でしょうか? ×でしょうか?
お答えをお待ちしております。
|