第62回
ストアコンセプトの実際 その7
106日前 立地の優位性は身体と同じ、一番は頭(駅構内)

松井さんの恵比寿の街の7クセは次の様なものでした。

(1)JRの駅の乗降客数は首都圏の駅が頭打ちが多い中で
   大きく伸びている(外部からの流動客が多い)

(2)半径1km以内に住宅地域、商業地域、
   オフィス地域が混在し、その特性が調和している

(3)街は駒沢通りとJRが直角に交わる為4つの街に分かれる

(4)さらに目黒方向にガーデンプレイスが出来て
   独自の商圏を持つ

(5)三方を小高い丘と坂に囲まれ、
   駅周辺が盆地の様になっている為、商店は拡がらず、
   駅ビルを中心とした半径300m四方に商店街が集っている

(6)ラーメンで有名になった街だが、飲食店数はまだ少ない
   その理由はビル化が進まず、
   昔からの商店が盛業しており代替わりが少ない

(7)朝から深夜まで人が多く、決して若い人だけの街ではない

この結果、改めて松井さんは自らの店が
いかに優れた場所にあるか理解出来たのです。
立地の優位性は人間の身体の重要度と
同じことを教えてくれたのは芝さんです。

「人間で一番重要な臓器は頭、立地なら駅の構内です。
恵比寿駅の内にあるさぬきうどんの店は
15坪もない店で一日1400杯(人)の利用があります。
次はのどと首です。立地なら駅前です。
次は背骨、駅前のメインストリートです。
そして腰骨、これはメインストリートと交わる
主要道路の交差点を思えば良いと思います。
セルフサービスカフェが成立する条件は、
頭、首、背骨、腰の4つが基本です。
けんこう骨、ろっ骨の道で成功するのは個性的な専門店です。」

芝さんの説明は解かり易く明解でした。
駅に対して直角の道、
右と左の道路側なら改札口に
最も近い側の道路に位置する松井さんの物件は、
やはりAクラスの評価を与えて良いのです。


『昔から云う、腐っても駅前をねらえ
物件探しの格言である』


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